原発の安全神話のからくりと国産技術の限界

 仮に原発が、まれに事故が発生するかも知れないような技術であるとする。そうすると原発を建設した後は、当然定期的に避難訓練を行わなければならない。ところが避難訓練とは、読んで字の如く元の場所に戻れるという大前提が存在して初めて成り立つ訓練である。しかし、原発で事故が発生した場合、元の住んでいた場所に即戻れる可能性はゼロに等しい。ということは、原発を建設する場合は、安全であろうがなかろうが、安全と言い切るしか方法がない。


 新幹線の安全神話は、様々な事故を分析して対策を積み重ねた実績から生まれた神話である。一方、原発の安全神話は、上に述べたようにそれがないと原発を建設できないという必要性から出てきている。従って、災害用ロボットさえ開発させてもらえないという状況になってしまう。ロボット大国と言われながら、福島第一でまともに稼働しているのが、米国のIrobot社製であることに違和感を覚えている国民は多いと思う。放射能の除洗装置もフランス、アメリカ製である。東芝、日立を筆頭に盛んに原発を海外に売り込みをかけている(いた)が、原子力はまだまだ純国産の技術でまかなえるシロモノではないんだなと思った人は多いのではないだろうか。

 しかし、現実的には安全神話が先にありきで、ロボットでも除洗装置でも開発しようとすると、瞬く間に原発反対論者から危険性を指摘され、原発を建設できないという状況に陥ってしまう。よって、開発できない、いざという時の対応策を検討できないというのが実状であると思う。

 フランスもアメリカも原爆保有国である。核戦争、核の管理で原発の安全性とは関係なく、災害対応の技術を磨ける立場にある。

 偶然の一致かも知れないが、核を持つことを許されていない旧三国同盟のドイツ、イタリアが脱原発を決定したのも、その辺のいざという時のバックアップ技術が核の平和利用を題目としている限り、自国開発には限界があり、核保有国に頼らざるを得ないことを見抜いて決定したのかも知れない。

 そう考えると、ヨーロッパにおいて原発は核を持つフランスに任せ、核を持たないドイツ、スペイン、デンマークなどが、太陽光、風力を始めとする再生可能エネルギーに注力し、足りない電力はフランスから買うというようにステアリングを切ったのは極めて賢明のような気がしてきた。

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